祖母が他界した日
祖母が他界しました。
と言っても、96歳、数えで98歳の大往生と言っていいでしょう。
とても、小さい時にはお世話になったので、無理をしてでも
故人を見送るべく、2日休みを取り、通夜と葬儀に奮闘しました。
母親は、父と父方の母の葬儀を取り仕切っているだけあって、
喪主の長男(母の弟)よりも、よほど頼りになり、てきぱきと仕切っておりました。
初めは白く横たわっている姿を見たときは、涙があふれ出ました。
が、
あとは、特に感情も高ぶることなく、見送ることが出来ました。
「お世話になりました」
ただ、それだけの思いでした。
直会(なおらい)では、親戚一同と
ご馳走でワイワイしました。
祖母は、祖父が亡くなってから1人でずっと住んでました。
最後の6か月間だけ、病院に入院しましたが、迷惑を掛けない、よい
逝き方だったと思います。
重要なのは、順番を間違えない事です。
もし順番を間違えると、
あの世の事は誰にも分らないわけなので、
死んだ人の感情はわかりません。
しかし、残された方は本当につらいことになります。
葬儀に出席したひ孫、つまり私の子供たちに言いました。
「いいか、ひいおばあちゃんは、みんなに見送られながら天国に行った。誰もがひいおばあちゃんの人生を思い浮かべ、良い人生だった、良い人だったと思ってくれた。こんな幸せな会はないぞ。お前らも、おばあちゃんや、パパやママをこうして見送ることが出来たら、それはとてもよい人生だったと思うことが出来るだろう。という事は、一番大事なことは、順番を守ることだ。これ以外ない。親孝行とはそういう事だ。」
まあ、ほとんど子供たちは聞いていなかったのですが・・・・
小さな祖母は焼かれるとさらに小さく小さくなりました。
この世に生きた証、長男と次男と姪2の4人が
骨になった祖母を骨壺に丁寧に入れました。
とても良い人生でした。