あの日から
昨年の6月、結婚式で大阪に行った。スピーチを頼まれていたので、
その日、緊張してあまりよく寝られなかった。
職業柄、スピーチをなんとかこなし、そこから夜21時出発の
夜行バスに乗った。
以前から閉所恐怖症のため、このバスでもほとんど一睡もできなかった。
早朝に地元にについた私は、その足で仕事に行った。
そう、丸2日寝ずに仕事に行き、その夜、家に着くなりばたっと倒れた。
そこから、急に言いようもない不安感が襲ってくるようになった。
更に、悪いことに、1か月後のアメリカに出張の辞令が出た。
当然エコノミー且つ、時差でまったく体内時計が狂ったまま1
週間仕事をしなければならない。
狭い飛行機の恐怖感と、寝られないという不安感でいっぱいになり、
そのことを考えると、会社に行っても、動悸と、汗と、突き上げて
くる不安感が津波のように襲ってくるようになった。
その日から1日、1日が、恐怖となった。昼間は襲ってくる不安感、夜は、
「寝られなかったらどうしよう」という心配で、胸が締め付けられた。
特に明日プレゼンをして、顧客と6人面接をするという日の前日は、
「もし、今日ねられなかったら、会社を辞めよう。しかし、家族は
どうなるだろうか」と考え、文字道理死ぬ気で寝た。
食欲はなくなり、妻にスープを作ってもらいしのいだ。
また毎日飲んでいたビールがまずく、夕食もそこそこに、
夜8時にはベットに入るようになった。なるべく寝る時間を確保しようという恐怖からだ。
みるみるやせ細っていき、65kg→58kgになった。周りからも、重大な
病気なったのではととても心配された。
結局出張は事情を言って断った。しかし、この不安感、恐怖感は消えなかった。
そう、このままいくと、俺は休職、下手したら失業、家族が大変なことになる。
どうしても、この訳の分からない、状況を克服しなければならいそこから、私の戦いが始まった。