依存症について
12月も終わるころには、あとは、睡眠障害だけとなった。
寝られる日もあるし、寝られない日もある。
しかし、いずれにしても6~7時間続けて、寝られなくなった。
途中で、3~5回は必ず覚醒するようになった。
このころになると、今日は、寝られないかもという日が分かるようになった。
その時は、迷わず、睡眠剤を飲んだ。しかし、これが続くと、飲まないと
寝られないのではないかという感覚になってくる。
しかも非ベンゾ系というやつで、医者も処方するときに、
「これは、目覚めもすっきりして、依存になりません」と言った。
しかし、間違いなく、これは嘘だ。
おそらく、臨床実験とか、成分とかそんなもんでは依存性はないと
しているのだろうが、患者側の精神的依存というものがある。
つかり、薬がないと寝られないんじゃないかという恐怖があると、
どうしても、薬に依存する。
また、薬に頼らないで寝ようとすると、寝酒で酔っ払って寝てしまえという
発想になる。今度はアルコール依存症になる。
事実、私は薬なしで寝られた場合の何例かは、酒で無理やりという事も
多かったように思う。
例によって、本、インターネットを駆使しして、調べてみた。
やはり、離脱症状は、非常に強く出る場合は、精神的にきつくなるらしい。
そして、薬を飲み続ける時間が伸び続け、10年も20年も続ける
事になる。その場合は、体や脳に変調をきたすことが多い。
それは、記憶が消えていく恐怖を味わった私にはよくわかる。
また、飲み続けた場合、その薬に対する耐性が出来るので、錠剤が増えるか、
更に、強い薬が必要になる。つまり、廃人にまっしぐらである。
よって、なるべく、抗うつ剤は止める時を考えて、飲むべきで、
睡眠剤は、”寝られない”という場合の、最初の選択肢であるべきではない。
その薬から離脱するための、覚悟が必要で、且つどうやって離脱するか
という方法を考える必要があるだろう。
1~3月はその事ばかり考えていた。
ハッキリ言って、いまだに、完璧に離脱したとはいいがたい。
次の日に、プレッシャーのかかる仕事があると、寝られないので、眠剤を投入する。
そうでなくても、例えば、息子の事で心配が、仕事のミスが、妻と喧嘩した
など、些細なことで、寝られなくなる場合もある。
こんなことは、昔からあったことだろうが、しかし、眠剤があるという
意識が働いてしまう。
一回手を出すと、依存症は直らないのだ。
もしかしたら、一生かもしれないと、あきらめている自分もいる。